私たちがん対策室は、今年度から中学校と高校で、がんについての特別授業を行う計画があり、そのノウハウを得るために、調整の段階から一緒に関わってきました。
中川先生は、日本人2人に1人が一生に一度はがんになり、3人に1人ががんで亡くなるが、がんは早期発見・早期治療で9割が治ることや、がんは喫煙・運動・食生活などの生活習慣が大きく影響すること、がん死亡率は欧米では低下しているのに日本では増加していること、がん検診受診率が諸外国に比べて低いことなどを説明しました。
また、がん経験者の菅日出男さんは、20年前に大腸がんを発症して手術を受けたときの自らの体験を話してくださいました。
菅さんは「大腸にポリープが見つかり、医師からがんなのか精密検査を受けるように言われたが、1年半放置し、大量の出血で、ようやく病院に行った。人工肛門を付ける手術を受けることになり、その後は、まわりの人たちに、必ず検査を受けるように言っている」と生徒たちに伝えました。また、「がん体験を通じて新しい友達ができたことやここで講演するご縁をいただいた」という「キャンサーギフト」という考え方を紹介してくださいました。
後半は、生徒たちにグループごとに分かれてもらい、「がんと生きる」ことをテーマとしたワークセッションが行われました。友達や両親、祖父母など大切な人がもし、がんで亡くなってしまったら、どう思うかを想像し、そうならないために、自分に何ができるかを考え、それをグループごとにまとめて発表しました。
「がんになりにくいように食生活を改善するための家族会議を月に1回開く」「喫煙者の先生にたばこをやめてもらう」「自分が医者になる」などの案を発表していました。
この「生きるの教室」の授業を通じて、生徒たちの意識はどのように変化したのか事前アンケートと事後アンケートを実施しました。追ってこのブログで紹介したいと思います。
中川先生は「知ることが大事」とおっしゃっていました。
がんによる死亡率が全国一高い秋田県の現状を改善するため、若いうちからがんになりにくい生活習慣と検診の重要性を知ってもらいたいと思います。また、生徒の皆さんがここで得た知識を家族にも伝えてくれることを期待しています。
以上もえぞうの報告でした。
追記~オフタイム・トークから
中川先生は「秋田駅前で若い女性が集まって喫煙していたことが気になる」と話していました。
他の地域よりも若い女性の喫煙が印象に残ったようです。
がんになりにくい生活習慣について、中学生に限らずみんなに知ってもらいたいと思います。
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