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2012年8月22日水曜日

子宮頸がん予防フォーラム

8月19日(日)14:00~16:30、秋田県児童会館(秋田市)で開催された、子宮頸がん予防市民フォーラムに参加しました。このイベントは秋田県産婦人科学会等の主催で、秋田県が講演するものです。

フォーラムのはじめに、女優の仁科亜希子さんから自らの子宮頸がんの体験に基づく講演がありました。
仁科亜希子さん
仁科さんが娘さんと一緒に子宮頸がん検診を呼びかけたCMは、東日本大震災直後の民間CM自粛の影響で頻回に放送されたので、多くの方の記憶にあると思います。

仁科さんは38歳で子宮頸がんが見つかってから21年経つそうです。とても元気で、素敵だな~と思いましたが、これまで、薬の副作用で一時髪の毛が全て抜けてしまったこと、手術で子宮、卵巣、リンパ腺を摘出してから、リンパ浮腫で足のむくみ、尿意がなくなったことなど自身の闘病と後遺症について、赤裸々にお話していただきました。
自分の排泄の話は恥ずかしいものですが、一生懸命に参加者に自身のがん経験を伝えようとする仁科さんから、並々ならぬ熱意を感じました。


続いて英国スコットランド出身で日本赤十字北海道看護大准教授シャロン・ハンリーさんからは、英国の事例を中心に子宮頸がん予防についての講演がありました。
シャロンハンリーさん
英国は、子宮頸がん予防ワクチン接種対象者が通学年齢なので学校での啓発に力を入れて、国が直接メディアで啓発しているそうです。今年度、秋田県でもがん予防授業のモデルを手探りしているので、参考になりました。
  参考)秋田県でのがん予防授業
  http://24akitaken-gantaisaku.blogspot.jp/2012/07/blog-post_11.html

英国の啓発実例として「Arm Against Cervical Cancer(私の腕で子宮頸がんから守ります)」というキャッチフレーズの紹介があり、「Arm」に、ワクチン接種を受ける「腕」としての意味と、子宮頸がんと戦う「武器」という意味を掛け合わせているとの説明がありました。


パネルディスカッションは、講師のお二人に加えて、秋田赤十字病院の大山則昭 先生、由利組合総合病院の軽部彰宏 先生、当がん対策室長の金子が加わり、参加者の質問に回答しながら、それぞれの立場からコメントしました。    

仁科さんは、検診や予防接種は痛いという話になったとき、
「進行したがんの治療に伴う痛みに比べたら、検診や注射の痛みは、ないに等しいくらい軽い。痛いなんて言ってないで、ぜひ受けて!」と訴えていました。
経験者の真剣なコメントにパネリストも思わず、微笑みながら大きくうなずいていました。
シャロンさんは、「私は独身、これからの素敵なイベントのためにワクチンは接種した。さらにワクチンでは防ぐことのできないタイプのウイルスもあるので検診を定期的に受診している。実は、こういうことを、この講演会に来ていない関心の薄い女性や男性にも、ぜひ伝えたい!」と訴えました。(確かに出席者はほとんど女性でした。)


また、「子宮頸がんがみつかるピーク年齢は35歳で、妊婦検診時に、「がん」と「子どもを産めない」というダブルの告知を受ける事例をいくつも見てきた」と話したときのシャロンさんの悲しそうな表情が印象的でした。
子宮頸がんの原因ヒトパピローマウイルスは性交渉によって感染し、多くの女性が一生に一度は感染するといわれるほどありふれています。
性交渉が関与している以上、男性も内容を知らないといけない!私たちがん対策室は知ってもらうように事業展開しないといけない!と思いました。

以上、もえぞうの報告でした。

2012年8月17日金曜日

ピアサポート研修会

8月9日(木)10時から17時まで、秋田市でピアサポート研修会が行われました。

ピアサポートとは、同じような環境や悩みを経験した人同士が、対等な立場で同じ仲間として、お互いの信頼のもとに支援し合う事です。

この研修会は、かつてがんを経験した人などが、現在がんについて悩みを抱えている人を支援するために勉強をするものです。

講師は、愛知県のNPO法人ぴあサポートわかば会 理事長の寺田佐代子さんです。

 ピアサポートについての講義のほか、参加者同士でグループワークを行い、寺田さんのサジェスチョンのもと、アサーティブ・トレーニング(相手を尊重しつつ対等なコミュニケーションを行う練習)や、今後のビジョンなどを積極的に話し合いました。

今回は17名の方が参加し、なごやかな雰囲気の中で研修は終了しました。
主催した秋田県がん患者団体連絡協議会きぼうの虹の皆さん、講師の寺田さん、参加者の皆さん、お疲れ様でした!

詳しくは、後日、がん対策室のウェブページに掲載します。 


以上、ナポリンの報告でした。

2012年8月6日月曜日

がん検診受診率向上のためのワークショップ


8月1日(水)、国立がん研究センターで行われた「がん検診受診率向上のためのワークショップ」に参加しました。

このワークショップは近年、個別受診勧奨・再勧奨(コールリコール)が、がん検診等の受診率向上に結びつくことが実証されているものの、全国的に実施されているとは言い難いことから、その方法や実施における問題点等を話しあうために開催されたものです。

効果が認められているとは言え、予算、マンパワー、対象者の台帳づくりなど、必要とされるものが多く、実施に踏み切ることができない自治体が多いのが現状です。

既にコールリコールを実施している自治体の担当者を交え、いかに事業を実施していくか積極的に意見交換が行われました。

以上、ナポリンの報告でした。